○矢巾町指定特定相談支援事業者等指導監査要綱
平成30年2月1日
告示第9号
(趣旨)
第1条 この告示は、障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(平成17年法律第123号。以下「障害者総合支援法」という。)に規定する指定特定相談支援事業者及び児童福祉法(昭和22年法律第164号)に規定する指定障害児相談支援事業者の指導及び監査について必要な事項を定めるものとする。
(1) 指定特定相談支援事業者 障害者総合支援法第51条の20第1項の規定により町が指定した特定相談支援事業者若しくは事業者であった者又は当該指定に係る相談支援事業所の従業者であった者
(2) 指定障害児相談支援事業者 児童福祉法第24条の28第1項により町が指定した障害児相談支援事業者若しくは事業者であった者又は当該指定に係る障害児相談支援事業所の従業者であった者
(3) 指定特定相談支援事業者等 指定特定相談支援事業者及び指定障害児相談支援事業者
(指導の方針)
第3条 指導の方針は、指定特定相談支援事業者等に対して、次に掲げる法令等に定めるサービス等の取扱い、並びに相談支援給付及び障害児相談支援給付(以下「相談支援給付等」という。)に係る費用の請求等に関する事項について周知徹底させるものとする。
(1) 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定計画相談支援の事業の人員及び運営に関する基準(平成24年厚生労働省令第28号)
(2) 児童福祉法に基づく指定障害児相談支援の事業の人員及び運営に関する基準(平成24年厚生労働省令第29号)
(3) 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく指定計画相談支援に要する費用の額の算定に関する基準(平成24年厚生労働省告示第125号)
(4) 厚生労働大臣が定める一単位の単価(平成18年厚生労働省告示第539号)
(5) 児童福祉法に基づく指定障害児相談支援に要する費用の額の算定に関する基準(平成24年厚生労働省告示第126号)
(6) 厚生労働大臣が定める一単位の単価(平成24年厚生労働省告示第128号)
(指導の形態)
第4条 指導の形態は、次のとおりとする。
(1) 集団指導 複数の事業者の関係職員を、必要な指導の内容に応じ、一定の場所に集めて講習等の方法により行う。
(2) 実地指導 指導対象となる指定特定相談支援事業者等の事業所において実地により行う。
(指導対象の選定)
第5条 指導は、全ての指定特定相談支援事業者等を対象とし、重点的、かつ、効率的な指導を行う観点から、指導形態に応じて、次の基準に基づいて対象の選定を行うものとする。
(1) 集団指導 制度改正内容及び過去の指導事例に基づく指導内容に応じて、選定する指定特定相談支援事業者等
(2) 実地指導
ア 前年度及び前々年度において実地指導を行っていない指定特定相談支援事業者等
イ 前年度において監査対象となった指定特定相談支援事業者等
ウ その他実地指導が必要と認められる指定特定相談支援事業者等
(指導方法等)
第6条 指導の方法等は、次のとおりとする。
(1) 集団指導
ア 指導通知 指導対象となる指定特定相談支援事業者等を決定したときは、あらかじめ集団指導の日時、場所、出席者、指導内容等を文書により当該指定特定相談支援事業者等に通知するものとする。
イ 指導方法 集団指導は、サービス等の取扱い、相談支援給付等に係る費用の請求の内容、制度改正内容、過去の指導事例等について講習の形式で行う。なお、集団指導に欠席した指定特定相談支援事業者等には、当日使用した必要書類を送付する等、必要な情報提供に努めるものとする。
(2) 実地指導
ア 指導通知 指導対象となる指定特定相談支援事業者等を決定したときは、あらかじめ次に掲げる事項を文書により当該指定特定相談支援事業者等に通知するものとする。
(ア) 根拠規定
(イ) 日時及び場所
(ウ) 指導担当者
(エ) 出席者
(オ) 準備すべき書類等
イ 指導方法 実地指導は、指導監査の主眼事項及び着眼点に基づき、関係書類を閲覧し、関係者からの面談方式で行うものとする。
ウ 指導体制 指導を行う場合は、2名以上とし、原則として主査以上の職員を1名含むものとする。
(指導結果の通知)
第7条 町長は、実地指導の結果、改善を要すると認められた事項及び相談支援給付等に係る費用の請求について過誤による調整を要すると認められた場合には、指導実施後、原則として30日以内に文書によりその旨を通知するものとする。
2 当該指定特定相談支援事業者等に対して、文書で通知した事項について、原則として30日以内に改善状況報告書により報告を求めるものとする。
(監査への変更)
第8条 町長は、実地指導中に次に該当する状況を確認した場合は、実地指導を中止し、直ちに第10条の規定による監査を行うことができる。この場合において、監査の根拠規定等について、当該指定特定相談支援事業者等に口頭で説明するものとする。
(1) 著しい運営基準違反が確認され、利用者の生命又は身体の安全に危害を及ぼすおそれがあると判断した場合
(2) 相談支援給付等に係る費用の請求に誤りが確認され、その内容が著しく不正な請求と認められる場合
(指導の拒否への対応)
第9条 正当な理由がなく実地指導を拒否した指定特定相談支援事業者等に対しては、監査を行うものとする。
(監査の方針)
第10条 監査の方針は、指定特定相談支援事業者等について、障害者総合支援法第51条の28第2項及び第51条の29第2項並びに児童福祉法第24条の35及び第24条の36に定める行政上の措置に該当する内容であると認められる場合又は相談支援給付費等に係る費用の請求について不正若しくは著しい不当が疑われる場合(以下「指定基準違反等」という。)において、事実関係を的確に把握し、公正かつ適切な措置を採るものとする。
(監査対象の選定基準)
第11条 監査は、次に掲げる情報等を踏まえて、指定基準違反等の確認について必要があると認める場合に行うものとする。
(1) 通報、苦情、相談等に基づく情報
(2) 相談支援給付等の請求データ等の分析から特異傾向を示す事業者
(3) 実地指導において確認した情報
(監査の方法等)
第12条 監査の方法等は、次に掲げるとおりとする。
(1) 監査実施通知 監査対象となる指定特定相談支援事業者等を決定したときは、あらかじめ次に掲げる事項を文書により当該指定特定相談支援事業所等に通知するものとする。ただし、第8条の規定により実地指導から監査へ変更した場合及び緊急を要する場合は、この限りでない。
ア 根拠規定
イ 日時及び場所
ウ 監査担当者
エ 出席者
オ 準備すべき書類等
(2) 監査方法 指定基準違反等の確認について必要があると認めるときは、指定特定相談支援事業者等に対し、報告若しくは帳簿書類その他の物件の提出若しくは提示を命じ、出頭を求め、又は当該職員に関係者に対して質問させ、若しくは当該指定特定相談支援事業者等の当該指定にかかる事業所に立ち入り、その設備若しくは帳簿書類その他の物件の検査を行うものとする。
(3) 監査体制 監査を行うものは、2名以上とし、原則として課長職以上の職員を1名含むものとする。ただし、第8条の規定により実地指導から監査へ変更した場合は、この限りでない。
(監査後の措置)
第13条 監査後の措置は、次に掲げるとおりとする。
(1) 監査結果の通知等
ア 監査の結果、勧告に至らない軽微な改善を要すると認められる事項については、原則として30日以内に文書によりその旨を通知するものとする。
イ 当該指定特定相談支援事業者等に対して、文書で通知した事項について、原則として30日以内に文書により報告を求めるものとする。
(2) 行政上の措置 監査の結果、指定基準違反等が認められた場合には、障害者総合支援法第51条の28第2項及び第51条の29第2項並びに児童福祉法第24条の35及び第24条の36の規定により、勧告、命令、指定の取消し等の行政上の措置を機動的に行うものとする。
(3) 聴聞等 監査の結果、当該指定特定相談支援事業者等が命令又は指定の取消し等の処分(以下「取消処分等」という。)に該当すると認められる場合には、監査後、取消処分等の予定者に対して、矢巾町行政手続条例(平成8年矢巾町条例第12号)第13条第1項各号の規定により、聴聞又は弁明の機会の付与を行うものとする。ただし、同条第2項各号のいずれかに該当するときは、この限りでない。
(情報の提供等)
第14条 指導を実施した場合は、指導結果の通知及び改善報告書の内容について、県及び当該指定特定相談支援事業所等の事業活動区域に所在する市町村に対して情報の提供を行うとともに、できる限り利用者保護の観点から開示を行うものとする。
2 監査を実施した場合は、監査結果の通知、報告書の内容、取消処分等を行った旨について、県及び指定特定相談支援事業者等の事業活動区域に所在する市町村に対して情報の提供を行うとともに、できる限り利用者保護の観点から開示を行う。
3 指導、監査及び行政措置の実施状況について、厚生労働省が定めるところにより、同省に報告を行うものとする。
(補則)
第15条 この告示に定めるもののほか、指定特定相談支援事業所等の指導監査に関し必要な事項は、町長が別に定める。
附則
この告示は、平成30年2月1日から施行する。