土地取引に関する届出

土地取引を行う場合,契約(予約を含む。)を締結した日を含めて2週間以内に「国土利用計画法に基づく届出」をしなければなりません。

1.国土利用計画法の届出制度

 国土利用計画法は、土地の投機的取引や地価の高騰を抑制するとともに、適正かつ合理的な土地利用の確保を図るため、土地取引について届出制を設けています。一定面積以上の土地の取引をしたときは 、この法律により知事等に届け出なければならないことになっています。
 この届出制は、平成10年9月に制度が変更され、原則として,事後届出制となりました。以下では、事後届出制の手続きを中心に、国土利用計画法に基づく届出制度の概要について説明します。 

2.届出の必要な土地取引

次の条件を満たす土地取引に当たっては届出が必要です。

イ.取引の形態
   ○売買       ○代物弁済
   ○交換       ○共有持分の譲渡
   ○営業譲渡    ○地上権、賃借権の設定、譲渡
   ○譲渡担保    ○予約完結権、買戻権等の譲渡
   (※これらの取引の予約である場合も含みます。)

ロ.取引の規模(面積要件)
    1.市街化区域           2,000m2以上
    2.市街化区域を除く都市計画区域  5,000m2以上
    3.都市計画区域以外の区域    10,000m2以上

ハ.一団の土地
  個々の面積は小さくても、権利取得者(売買の場合であれは買主)が権利を取得する土地の合計が上記の面積以上となる場合(→「買いの一団」)には届出が必要です。

 ☆ただし、事前届出制の場合、権利譲渡者(売買の場合であれば売主)が権利を譲渡する土地の合計が上記の面積以上となる場合(→「売りの一団」)にも、届出が必要です。

3.通常の手続の流れ(事後届出制) 

 土地取引に係る契約(予約を含む。)をしたときは、権利取得者(売買の場合であれば買主)は、契約者名、契約日、土地の面積 、利用目的等を記入した知事(政令指定都市の場合は市長)あての届出書に必要な書類を添付して、契約を締結した日から2週間以内(契約締結日を含む)に「企画財政課企画係」まで届け出てください。

※提出書類
1.届出書(⇒届出書ダウンロード) [岩手県のホームページが新しいウィンドウで開きます]
2.添付書類
・土地取引に係る契約書の写し又はこれに代わるその他の書類
・土地の位置を明らかにした縮尺5万分の1以上の地形図(市町村管内図等)
・土地及びその付近の状況を明らかにした縮尺5千分の1以上の図面(住宅地図等の写し)
・土地の形状を明らかにした図面(公図の写し又は実測図)
・その他(必要に応じて委任状等)

 届出を受けた知事は、利用目的について審査を行い、利用目的が公表されている土地利用に関する計画に適合しない場合、3週間(審査期間の延長通知があった場合には、6週間以内の延長された期間)以内に 、利用目的の変更を勧告し、その是正を求めることがあります。また、土地の利用目的について、適正かつ合理的な土地利用を図るために、必要な助言をすることがあります。不勧告の通知は法律上義務づけられていませんが 、岩手県では希望がある場合勧告しない旨の文書による通知(不勧告通知)をしています。

4.届出をしないと

 土地取引に係る契約(予約を含む。)をした日から2週間以内に届出をしなかったり、偽りの届出をすると、法律で罰せられることがあります。

5.大規模土地取引等に係る事前指導

 大規模土地取引等に係る事前指導については、大規模な開発に伴う用地を取得する場合において、あらかじめ、その取得予定者からの申出があれば、国土利用計画法に基づく申請又は届出の審査手続きを円滑に行えるよう事前指導を行うことが適当であるという観点から 、県では「土地売買等事前指導要綱」を定めその運用に努めています。
 この要綱では「国土利用計画法」に基づき届出等をしなければならない土地売買等のうち、大規模なもの(届出にあっては,土地の面積が10ヘクタール以上のもの、又は農地法第5条の許可を要する土地が4ヘクタールを超えて含まれるもの等)について 、当事者の申出により、適正かつ合理的な土地利用等を図るため指導及び助言を行います。

6.遊休土地制度

 取得をして届出をした一定面積以上の土地が2年たっても利用されていない場合には、知事は、その土地を「遊休土地」に指定し、土地所有者等に通知することがあります。

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