○矢巾町行政情報公開条例
平成11年3月25日
条例第1号
注 平成27年9月から改正経過を注記した。
目次
第1章 総則(第1条―第4条)
第2章 行政情報の公開(第5条―第14条)
第3章 矢巾町行政情報公開・個人情報保護不服審査会(第15条―第22条)
第4章 矢巾町行政情報公開運営審議会(第23条―第29条)
第5章 雑則(第30条―第35条)
第6章 罰則(第36条)
附則
第1章 総則
(目的)
第1条 この条例は、町が保有する行政情報の公開を求める住民の権利を保障し、行政情報の公開等に関し必要な事項を定めることにより、公正で開かれた町政の実現を図り、町の諸活動を住民に説明する責務が全うされるようにするとともに、住民の町政参加を一層推進し、町政に対する理解と信頼の確保及び合意の形成を促進し、もって地方自治の本旨に即した町政の発展に寄与することを目的とする。
(1) 行政情報 実施機関の職員が職務上作成し、又は取得した文書、図画及び電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られた記録をいう。以下同じ。)であって、決裁、供覧その他これに準ずる手続が終了し、当該実施機関において管理しているものをいう。
(2) 実施機関 町長(矢巾町上下水道事業の設置等に関する条例(昭和42年矢巾町条例第9号)第1条に定める上下水道事業における上下水道管理者の権限を行う町長を含む。)、教育委員会、選挙管理委員会、監査委員、農業委員会、固定資産評価審査委員会及び議会をいう。
(3) 行政情報の公開 行政情報を閲覧に供し、又はその写しを交付することをいう。
(平29条例31・令5条例15・一部改正)
(実施機関の責務)
第3条 実施機関は、この条例の解釈及び運用に当たっては、行政情報の公開を求める住民の権利を十分尊重するとともに、個人に関する情報がみだりに公にされることのないよう最大限の配慮をしなければならない。
(住民等の責務)
第4条 この条例の定めるところにより行政情報の公開を受けたものは、これによって得た情報を、この条例の目的に即して適正に使用するとともに、行政情報公開制度の理念が実現するよう、町と一体となって行政情報公開制度の推進に努めなければならない。
第2章 行政情報の公開
(公開請求権)
第5条 何人も、この条例の定めるところにより、実施機関に対し当該実施機関の保有する行政情報の公開を請求することができる。
(平29条例31・全改)
(行政情報の公開の請求方法)
第6条 前条の規定に基づき行政情報の公開を請求しようとするものは、実施機関に対して、次に掲げる事項を記載した請求書を提出しなければならない。
(1) 請求者の氏名及び住所(法人その他の団体にあっては、名称、事務所又は事業所の所在地及び代表者の氏名)
(2) 請求する行政情報の件名又は当該行政情報を特定するために必要な事項
(3) その他実施機関の定める事項
(行政情報の公開の請求に対する決定等)
第7条 実施機関は、第5条の規定に基づき行政情報の公開の請求があったときは、当該請求があった日から起算して15日以内に、当該請求に係る行政情報の公開をする旨又は行政情報の公開をしない旨の決定をしなければならない。
2 実施機関は、前項の決定をしたときは、直ちに当該決定を書面により行政情報の公開を請求したもの(以下「請求者」という。)に通知しなければならない。ただし、当該決定が当該請求に係る行政情報の全部の公開をする旨であって、当該請求があった日に行政情報の公開をするときは、口頭により行うことができる。
5 実施機関は、第1項の決定をする場合において、当該決定に係る行政情報に実施機関以外のものに関する情報が記録されているときは、あらかじめ当該実施機関以外のものの意見を聴くことができる。
2 実施機関は、行政情報の公開をすることにより当該行政情報が汚損し、又は損傷するおそれがあるとき、第10条の規定により行政情報の一部の公開をするときその他相当の理由があるときは、当該行政情報の公開に代えて、当該行政情報を複写したものを公開することができる。
(行政情報の公開をしないことができる場合)
第9条 実施機関は、公開の請求に係る行政情報に、次の各号のいずれかに該当する情報が記録されているときは、当該行政情報の公開をしないことができる。
(1) 法令又は他の条例(以下「法令等」という。)の規定により公開することができないとされている情報
(2) 個人に関する情報(事業を営む個人の当該事業に関する情報を除く。)であって、当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等(文書、図画若しくは電磁的記録に記載され、若しくは記録され、又は音声、動作その他の方法を用いて表された一切の事項をいう。)により特定の個人を識別することができるもの(他の情報と照合することにより、特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)又は識別されるおそれのあるもの。ただし、次に掲げる情報を除く。
ア 法令等の規定により、何人でもその内容が知ることができるとされている情報
イ 公表することを目的として実施機関が作成し、又は取得した情報
ウ 法令等の規定に基づく許可、免許、届出その他これらに類する行為に際して実施機関が作成し、又は取得した情報であって、公開することが公益上必要であると認められるもの
(3) 法人その他の団体(国及び地方公共団体を除く。以下「法人等」という。)に関する情報又は事業を営む個人の当該事業に関する情報であって、公開することにより、当該法人等又は当該事業を営む個人の競争上又は事業運営上の地位、財産権その他正当な利益を侵害するおそれのあるもの。ただし、次に掲げる情報を除く。
ア 事業活動によって生じ、又は生ずるおそれのある危害から人の生命、身体又は健康を保護するために、公開することが必要であると認められる情報
イ 違法又は不当な事業活動によって生じ、又は生ずるおそれのある侵害から人の財産又は生活を保護するために、公開をすることが必要であると認められる情報
(4) 個人又は法人等から、公開しないことを条件として任意に町の機関に提供された情報であって、当該個人又は法人等の承諾なく公開することにより、当該個人又は法人等との協力関係又は信頼関係を損なうと認められるもの
(5) 公開することにより、犯罪の予防又は捜査、人の生命、身体、財産等の保護その他の公共の安全と秩序の維持に支障が生ずるおそれのある情報
(6) 町の機関と国、町以外の地方公共団体その他これらに類する団体(以下「国等」という。)の機関との間における協議、依頼等に基づいて実施機関が作成し、又は取得した情報であって、公開をすることにより、国等との協力関係又は信頼関係が損なわれるおそれのあるもの及び主務大臣等から、法令の規定に基づき、公開しないように指示があったもの
(7) 実施機関(町長を除く。)並びに町の執行機関の附属機関及びこれに類するもの(以下「合議制機関等」という。)の会議に係る情報であって、当該合議制機関等の公正又は円滑な議事運営を確保するために当該合議制機関等の議事運営に関する規定又は議決によりその全部又は一部について公開しない旨を定めているもの及び公開をすることにより当該合議制機関等の公正又は円滑な議事運営が損なわれるおそれがあると認められるもの
(8) 町の機関又は国等の機関が行う事務事業に係る意思形成過程における審議、検討、協議、調査、研究等に関する情報であって、公開することにより、当該事務事業又は将来の同種の事務事業に係る意思形成に支障が生ずるおそれのあるもの
(9) 町の機関又は国等の機関が行う取締り、検査、監査、試験、入札、徴税、争訟、交渉、渉外、人事その他の事務事業に関する情報であって、公開することにより、当該事務事業若しくは将来の同種の事務事業の実施の目的が損なわれ、又はこれらの事務事業の公正若しくは円滑な執行に支障が生ずるおそれがあるもの
2 実施機関は、前項各号のいずれかに該当する情報が記録された行政情報であっても、期間の経過により当該行政情報の公開を拒む理由がなくなったときは、当該行政情報を公開しなければならない。
(平29条例31・一部改正)
(審査請求)
第11条 請求者は、この条例による処分に不服があるときは、行政不服審査法(平成26年法律第68号)の規定に基づき、審査請求をすることができる。
(平28条例8・一部改正)
(審査請求があった場合の手続)
第12条 実施機関は、前条の審査請求があった場合は、次に掲げるときを除き、速やかに矢巾町行政情報公開・個人情報保護不服審査会に諮問しなければならない。
(1) 不適法であることを理由として審査請求を却下するとき。
(2) 審査請求に係る行政情報の公開をしない旨の決定を取り消すとき。
2 前項の規定による諮問は、行政不服審査法第9条第3項において読み替えて適用する同法第29条第2項の弁明書の写しを添えてしなければならない。
3 実施機関は、前項の諮問に対する答申を受けたときは、その答申を尊重して、速やかに当該審査請求についての裁決を行わなければならない。
4 開示決定等又は開示請求に係る不作為に係る審査請求については、行政不服審査法第9条第1項の規定は、適用しない。
(平28条例8・一部改正)
第13条 削除
(平29条例31)
(費用負担)
第14条 この条例の規定による行政情報の閲覧に要する手数料は、無料とする。
(平29条例31・一部改正)
第3章 矢巾町行政情報公開・個人情報保護不服審査会
(設置)
第15条 第12条第1項、個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第57号)第105条第3項において準用する同条第1項並びに矢巾町議会の個人情報の保護に関する条例(令和5年矢巾町条例第18号)第45条第1項及び第50条の諮問に応じて審査を行わせるため、町長の附属機関として矢巾町行政情報公開・個人情報保護不服審査会(以下「不服審査会」という。)を置く。
(令5条例10・一部改正)
(組織)
第16条 不服審査会は、委員5人以内で組織する。
2 委員は、町民及び学識経験を有する者のうちから町長が委嘱する。
3 委員の任期は、2年とし、補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。ただし、再任を妨げない。
(会長)
第17条 不服審査会に会長を置き、委員の互選とする。
2 会長は、会務を総理し、会議の議長となる。
3 会長に事故があるとき、又は会長が欠けたときは、会長があらかじめ指名する委員が、その職務を代理する。
(会議)
第18条 不服審査会は、会長が招集する。
2 不服審査会は、委員の半数以上が出席しなければ会議を開くことができない。
3 不服審査会の議事は、出席委員の過半数で決し、可否同数のときは、議長の決するところによる。
(意見等の聴取等)
第19条 不服審査会は、第15条の審査を行うため必要があると認めるときは、審査請求人、実施機関の職員その他の関係者に対し質問を発し、又は意見の陳述、必要な書類の提出若しくは説明を求めることができる。
(平28条例8・一部改正)
(秘密の保持)
第20条 委員は、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も同様とする。
(庶務)
第21条 不服審査会の庶務は、総務課において処理する。
(会長への委任)
第22条 この章に定めるもののほか、不服審査会の運営に関し必要な事項は、会長が不服審査会に諮って定める。
第4章 矢巾町行政情報公開運営審議会
(令5条例10・改称)
(設置等)
第23条 この条例による行政情報公開制度の適正かつ円滑な運営を推進するため、町長の附属機関として、矢巾町行政情報公開運営審議会(以下「審議会」という。)を置く。
2 審議会は、行政情報公開制度の運営に関する重要事項及び改善について、実施機関の諮問に応じ調査審議する。
3 審議会は、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(平成25年法律第27号)第27条に規定する評価書に記載された特定個人情報ファイルの取扱いに関することについて、実施機関の諮問に応じ調査審議する。
4 審議会は、前2項の調査審議のほか、行政情報公開制度の実施に関し、町長に意見を述べることができる。
(平27条例26・令5条例10・令5条例15・一部改正)
(組織)
第24条 審議会は、委員5人以内で組織する。
2 委員は、町民及び学識経験を有する者のうちから町長が委嘱する。
3 委員の任期は、2年とし、補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。ただし、再任を妨げない。
(会長)
第25条 審議会に会長を置き、委員の互選とする。
2 会長は、会務を総理し、会議の議長となる。
3 会長に事故があるとき、又は会長が欠けたときは、会長があらかじめ指名する委員が、その職務を代理する。
(会議)
第26条 審議会は、会長が招集する。
2 審議会は、委員の半数以上が出席しなければ会議を開くことができない。
3 審議会の議事は、出席委員の過半数で決し、可否同数のときは、議長の決するところによる。
(意見等の聴取等)
第27条 審議会は、必要があると認めるときは、専門的事項に関し学識経験を有する者、実施機関の職員その他の者の出席を求め、質問を発し、又は意見の陳述、必要な書類の提出若しくは説明を求めることができる。
(庶務)
第28条 審議会の庶務は、総務課において処理する。
(会長への委任)
第29条 この章に定めるもののほか、審議会の運営に関し必要な事項は、会長が審議会に諮って定める。
第5章 雑則
(行政情報の検索資料の作成)
第30条 実施機関は、行政情報の検索に必要な資料を作成し、住民の利用に供しなければならない。
(運営状況の報告及び公表)
第31条 町長は、毎年、実施機関におけるこの条例の運営状況を審議会に報告するとともに、住民に公表するものとする。
(情報提供に関する施策の推進)
第32条 実施機関は、第2章に定める行政情報の公開と併せて、刊行物その他の行政資料を広く住民の利用に供するため、その収集、管理及び提供の機能の充実を図る等情報提供に関する施策の推進に努めなければならない。
(出資法人の情報公開)
第33条 町が資本金、基本金その他これらに準ずるものを出資している法人(以下「出資法人」という。)は、この条例の趣旨にのっとり、当該出資法人の保有する情報の公開に関し必要な措置を講ずるよう努めるものとする。
2 実施機関は、出資法人に対し、前項に定める必要な措置を講ずるよう指導に努めるものとする。
(平29条例31・追加)
(他の制度との調整)
第34条 法令等の規定により、閲覧若しくは縦覧又は謄本、抄本等の交付の手続が定められている場合には、当該法令等の定めるところによる。
2 この条例の規定は、町の図書室その他の施設において、住民の利用に供することを目的として管理している行政情報については、適用しない。
(平29条例31・旧第33条繰下)
(委任)
第35条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、実施機関が定める。
(平29条例31・旧第34条繰下)
第6章 罰則
(令5条例15・追加)
第36条 第20条の規定に違反して秘密を漏らした者は、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
(令5条例15・追加)
附則
(経過措置)
2 この条例の規定は、次に掲げる行政情報について適用する。
(1) 平成12年4月1日(以下「施行日」という。)以後に作成され、又は取得された行政情報
(2) 施行日前に作成され、又は取得された行政情報のうち、保存年限が10年を超えるものであって、第30条の検索に必要な資料が整備されたもの
附則(平成17年3月1日条例第9号)
この条例は、平成17年4月1日から施行する。
附則(平成27年9月1日条例第26号)抄
(施行期日)
1 この条例は、平成27年10月5日から施行する。
附則(平成28年2月24日条例第8号)
(施行期日)
1 この条例は、平成28年4月1日から施行する。
(経過措置)
2 この条例の施行の日前に第1条の規定による改正前の矢巾町固定資産評価審査委員会条例の規定、第2条の規定による改正前の矢巾町税条例の規定、第3条の規定による改正前の一般職の職員の給与に関する条例の規定、第4条の規定による改正前の矢巾町行政手続条例の規定、第5条の規定による改正前の矢巾町行政情報公開条例の規定、第7条の規定による改正前の矢巾町人事行政の運営等の状況の公表に関する条例の規定及び第8条の規定による改正前の矢巾町個人情報保護条例の規定によりなされた処分、手続その他の行為は、なお従前の例による。
附則(平成29年12月6日条例第31号)
この条例は、公布の日から施行する。
附則(令和5年3月16日条例第10号)抄
(施行期日)
1 この条例は、令和5年4月1日から施行する。
附則(令和5年3月16日条例第15号)
この条例は、令和5年4月1日から施行する。