○矢巾町畜産振興基金の管理に関する施行規則
平成28年3月24日
規則第5号
(趣旨)
第1条 この規則は、矢巾町畜産振興基金条例(平成27年矢巾町条例第30号。以下「条例」という。)に基づき、肥育の用に供する牛(以下「肥育牛」という。)及び繁殖の用に供する肉用雌牛(以下「肉用牛」という。)の貸付け、譲渡に関し必要な事項を定めるものとする。
(貸付対象者)
第2条 この基金の貸付対象者は、次に規定する者とする。
1 肥育牛については、現に飼育又はこれから飼育しようとする飼養能力のある者
2 肉用牛は、次に掲げる飼養能力のある者に対して貸付譲渡するものとする。
(1) 年齢60歳以上の者
(2) 前号以外の者で肉用牛の飼育経験を有する婦人
(3) 前2号に掲げる以外の者であって、農作業において基幹的役割を果たすべき男子が一定期間出稼ぎ等により農作業に従事できない農家の世帯に属し、成年に達しているもの
(4) 認定農業者、又は、人・農地プランにおいて、地域の担い手となる農業者に位置づけられている者
(貸付対象家畜)
第3条 この基金で貸付の対象となる家畜は次のとおりとする。
(1) 貸付肥育牛は、生後8箇月齢以上12箇月齢未満で家畜市場に上場した牛(以下「肥育牛」という。)とする。
(2) 繁殖の用に供する生後4箇月齢以上18箇月齢未満の肉用牛(以下「肉用育成雌牛」という。)とする。
(3) 繁殖の用に供する生後18箇月齢以上4歳未満の肉用牛(以下「肉用成雌牛」という。)とする。
(貸付頭数)
第4条 1対象者に対する貸付頭数は、肥育牛は5頭以内、肉用牛は2頭以内とする。
(貸付、譲渡の条件)
第5条 肥育牛の貸付け、譲渡の条件は次のとおりとする。
(1) 貸付期間 2年以内。
(2) 譲渡方法 次の場合には、肥育牛を譲渡することができる。
ア 貸付期間が満了し、貸付肥育牛購入価格と購入に要した諸経費の合計額を納入したとき。
イ 貸付期間満了以内に、枝肉市場に上場のため貸付肥育牛購入価格と購入に要した諸経費の合計額を納入したとき。
2 肉用牛の貸付け、譲渡の条件は次のとおりとする。ただし、貸付対象者の生産に係る肉用牛は、当該肉用牛を生産した貸付対象者に貸付けすることができないものとする。
(1) 貸付期間 5年以内
(2) 譲渡方法 次の場合には、肉用牛を譲渡することができる。
ア 貸付期間が満了し、貸付肉用牛購入価格と購入に要した諸経費の合計額を納入したとき。
イ 貸付肉用牛から飼養期間中に生産された肉用育成雌牛で貸付当時における肉用牛と同程度以上の資質を有するものを町に納入したとき。
2 町長は、借受申請書の提出があったときは、これを審査し、貸付けすることを適当と認めたときは、申請者に肥育牛・肉用牛飼育事業貸付決定通知書(様式第3号)により通知をしなければならない。
(貸付牛の購入等)
第7条 貸付肥育牛及び貸付肉用牛は、家畜市場から購入するものとする。ただし、町が購入することが困難である場合は、農協等に委託して購入できるものとする。
2 貸付する肥育牛若しくは肉用牛の引渡は、町長の指定する期日及び場所において行うものとする。
(借受者の義務)
第9条 借受者は、貸付肥育牛又は貸付肉用牛を善良なる飼養管理を行うとともに、肥育若しくは繁殖に供用しなければならない。
2 借受者は、貸付肥育牛又は貸付肉用牛を農業共済組合の行う家畜共済に適正加入しなければならない。
3 借受者は、町長が貸付肥育牛又は貸付肉用牛の飼養管理について必要な指示を行ったときは、これに従わなければならない。
4 借受者は、家畜保健衛生所の指導等により、貸付肥育牛及び貸付肉用牛の伝染病等の予防のための注射等をしなければならない。
5 貸付肉用牛の借受者は、借受期間中毎年度、年度末の飼養頭数を飼養頭数報告書(様式第8号)により、町長に報告しなければならない。
(借受者の報告)
第10条 借受者は、次の各号のいずれかに該当する場合は、町長に遅滞なくその旨を報告しなければならない。
(1) 貸付肥育牛又は貸付肉用牛に盗難、失そう、疾病、死亡、その他重大な事故があったとき。
(2) 借受者が疾病等により、やむを得ない事情により飼養管理を継続することが不可能となったとき。
(果実の帰属)
第11条 貸付肥育牛及び貸付肉用牛の貸付期間中における果実は、借受者に帰属する。
(費用の負担)
第12条 次の各号に掲げる費用は、借受者の負担とする。
(1) 貸付肥育牛、貸付肉用牛の引受け後の運搬に要する費用
(2) 貸付肥育牛、貸付肉用牛の飼養管理に要する費用
(3) 次条の規定による貸付肥育牛、貸付肉用牛の返納に要する費用
(返納)
第13条 町長は、次の各号のいずれかに該当する場合は、貸付肥育牛又は貸付肉用牛を返納させるものとする。
(1) 借受者がこの規則に違反し、貸付肥育牛又は貸付肉用牛の飼養管理を継続させることが不適当であると認めたとき。
(2) 借受者が疾病にかかった場合等であって、貸付肥育牛又は貸付肉用牛の飼養管理を継続させることが困難であると認めたとき。
(3) 施行規則第2条第2項第3号の規定に該当する借受者が貸付肉用牛の引渡しを受けてからおおむね4年を経過する以前の飼養期間中において施行規則に定める要件に該当しなくなったとき。
(返納肥育牛の貸付)
第14条 返納された貸付肥育牛は、規則第2条第1項第1号に規定する者に残存する使用期間につき飼養管理させ、規則第5条の規定により譲渡するものとする。
(賠償責任)
第15条 借受者は、貸付肥育牛、貸付肉用牛に盗難、失そう、疾病、死亡その他重大な事故があった場合で、当該事故が借受者の責めに帰すべき事由によるものであるときは、その損害を賠償しなければならない。
2 貸付肥育牛、貸付肉用牛を事故等により、廃用処分した場合においてその廃用処分額が貸付肥育牛及び貸付肉用牛購入価格と購入に要した諸経費の合計額を超えるときは、超える額を借受者に交付する。ただし、その貸付肥育牛、貸付肉用牛の廃用処分の原因となった事故等が借受者の故意又は重大な過失による場合は、この限りではない。
(譲渡等)
第16条 町長は、規則第5条第1項及び同条第2項の規定に該当するときは、当該肥育牛又は当該肉用牛を借受者に譲渡するものとする。ただし、肉用牛の場合、規則第5条第2項第2号アの貸付期間は、肉用育成雌牛においては5年間、肉用成雌牛においては3年間とするものとする。
2 借受者は、貸付肥育牛又は貸付肉用牛の譲渡を受けようとするときは、譲渡申請書(様式第9号)を提出しなければならない。
(補則)
第17条 この規則に定めるもののほか、肥育牛及び肉用牛の貸付け、譲渡に関し必要な事項は、別に定める。
附則
1 この規則は、平成28年4月1日から施行する。
2 矢巾町肉用牛貸付譲渡基金の管理に関する規則(昭和52年矢巾町条例第23号)は、廃止する。
3 矢巾町肥育牛貸付譲渡基金の管理に関する規則(平成8年矢巾町条例第1号)は、廃止する。
4 この規則の施行日の前日までに矢巾町肥育牛貸付譲渡基金の管理に関する規則及び矢巾町肉用牛貸付譲渡基金の管理に関する規則の規定に基づいて貸付けられた家畜については、なお従前の例による。
様式 略